【東洋医学に学ぶ】“7の倍数”で訪れる女性の節目とエイジングケアの始め方
「完璧」より、「ちょっとマシ」を。− こんにちは。美容薬剤師 佑(タスク)です。
ふとした瞬間に、「なんだか体が重い」、「肌の調子が前と違う気がする」。そんなふうに感じたことは、ありませんか。
それは、年齢のせいだけではないかもしれません。
私たちの身体には、「年齢ごとに変化するリズムがある」、と考えられてきました。それをわかりやすく示しているのが、東洋医学の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』です。
この書には、女性は「7の倍数」、男性は「8の倍数」で身体に節目が訪れると記されています。
今回は、この『黄帝内経』をもとに、女性の身体に起こる変化のリズムを読み解きながら、年齢に合ったセルフケアのヒントをお届けします。
「なんとなく不調」が起きやすくなる30代・40代・50代だからこそ、今の自分を知って、ちゃんと向き合うことが大切です。
なお、これは二千年前に書かれた古典の記述であり、現代医学の診断基準ではありません。〝ひとつの見方〟として読んでいただければと思います。
それでは、最後までお付き合いください。
「なんとなくの不調」…実は“年齢の節目サイン”かも?

30歳を過ぎたころから、こんな変化を感じはじめる方が多いようです。
- 朝起きたとき、体がだるい
- 肌のハリやツヤが気になってきた
- 髪が細く、抜けやすくなってきた
- 以前より疲れやすく、回復が遅い
- 気持ちが沈みがちで、やる気が出ない
「年のせいかな」と片づけてしまいがちですが、東洋医学では、こうした変化には訪れるタイミングがあると考えられてきました。
女性の場合、28歳、35歳、42歳、49歳 ── 7の倍数で身体の転機が訪れるという教えが、『黄帝内経』に記されています。
この教えでは、28歳が女性の身体のピーク。そこから徐々にエネルギーが下がり、35歳を過ぎたあたりから変化が現れやすくなるとされています。
いま感じているその「なんとなく」は、東洋医学の見方では、ごく自然な変化ということになります。
ただ、落ち込む必要はありません。
リズムを知ることで、いまの自分に合ったケアを見つけやすくなるからです。
黄帝内経(こうていだいけい)とは?
『黄帝内経』とは今から二千年前に書かれた書物で、「東洋医学(中医学)の教科書」とも言える文献です。医学の師である岐伯(きはく)が、伝説上の帝王:黄帝からの問いに答える形式で、その思想や養生法をまとめたものです。そこには『腎』による「精氣」から見た、「年齢による身体の変化」が記されています。
*養生法:生命力を高めるための方法。健康を維持し、病気を予防する生活方法のことです。
東洋医学が捉える「年齢と身体の変化」
東洋医学では、身体の変化は自然のリズムとともに巡るものとされ、その基礎理論のひとつに『腎(じん)』の働きがあります。
『腎』は、西洋医学でいう腎臓だけを指すものではありません。成長・発育・生殖・老化を司り、“生命力を蓄える臓腑”と考えられています。
そして、この腎に蓄えられたエネルギーを「腎氣(じんき)」または「精氣(せいき)」と呼びます。
『黄帝内経』に記された「年齢の節目」

古代中国の医学書『黄帝内経』では、この「腎氣」に基づいた年齢による身体機能の変化が、男女別に細かく記されています。
特に、女性は7の倍数、男性は8の倍数で大きな変化が訪れるとされ、以下のように身体の成熟や衰えのリズムが記されています【画像参照】。
この変化は、まさに現代の女性の身体と照らしても、納得できるものばかり。
例えば、「28歳=ピーク」とされるのは、現代の感覚とも、それほどかけ離れていないように思います。代謝やホルモンのバランスが整い、身体の状態が安定している時期と重なります。
また、35歳を過ぎたあたりからは、『腎』のエネルギーが少しずつ減少していき、体調や美容面に“ゆらぎ”が出てくるようになります。
『腎』が弱るとどうなる?

腎氣が不足してくると、次のような不調が現れやすくなるといわれています。
- 疲れやすい、朝の目覚めが悪い
- 抜け毛や白髪が増える
- 肌が乾燥しやすくなる
- 月経の不調が起こりやすくなる
- 不安やイライラ、気分の落ち込み
- 筋力が低下し、姿勢が崩れやすくなる
こうした変化は、東洋医学ではエイジングのサインとされてきました。
ただし、これは古典に記された東洋医学の考え方であって、現代医学の診断基準ではありません。
似た症状は、他の原因でも起こります。気になる症状が続くとき、日常生活に支障があるときは、「年齢だから」と決めつけずに、医療機関でご相談ください。
年齢のせいにして受診が遅れることが、いちばん避けたいことです。
東洋医学では、「老化」は避けられないものではあるけれど、緩やかに進めることはできると考えられてきました。
だからこそ、年齢をひとつの節目として、「いまの自分に必要なケア」を見極めることが大切なのです。
“年齢のリズム”を味方に、美しく生きる

今回は、中国伝統医学の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』から、私たちの身体に起こる「年齢による変化の節目」を紐解いてきました。
◯ 女性は “7の倍数”
● 男性は “8の倍数”
このように、人の身体には年齢とともに訪れる自然なリズムがあると考えられています。
美と健康を維持するために大切なのは、「今の自分の状態を知り、その年齢に合ったケアを選ぶこと」。
すべてを完璧にこなす必要はありません。でも、少し立ち止まって「今の自分には何が必要だろう?」と見つめ直すことは、これからのあなたに、きっと力をくれるはずです。
あなたへ、3つのご提案
- 「自分にとって何が良くて、何が大事なのか?」を考えてみる
- 「長い目で見て、どういう結果を得たいのか」をイメージしてみる
- 「自分が納得した上で、心地よく、続けられそうなもの」を選ぶ
いまの自分を知って、いまの自分に合うものを選ぶ。
もちろん、時には、〝気分〟や〝直感〟で選ぶのもアリです。
でも、ここまでこの記事を読んでくださったあなたには、“自分だけのモノサシ”を持って、すこやかに、そして美しく生きてほしいと祈っています。
あなたの本来の美しさと魅力が、これからも輝き続けますように。
よくある質問|”7の倍数”と年齢の節目について
Q1. 「7の倍数」とは、何のことですか?
東洋医学の古典『黄帝内経』に記された、女性の身体の変化の周期です。7歳、14歳、21歳、28歳……と7年ごとに節目が訪れるとされ、男性は8年ごととされています。二千年前の書物に記された考え方であり、現代医学の診断基準ではありません。
Q2. 28歳がピークというのは、本当ですか?
『黄帝内経』には、女性は28歳で「筋骨がしっかりし、髪の長さがきわまり、身体が最も充実する」と記されています。あくまで古典の記述ですが、代謝やホルモンのバランスが整う時期と重なるという見方もあります。個人差が大きいことも、あわせて知っておいてください。
Q3. 35歳を過ぎたら、何をすればいいですか?
「これをすれば大丈夫」という決まった答えはありません。東洋医学では、腎のエネルギーが減っていく時期とされますが、まずは睡眠、食事、休息といった土台を整えることからだと思います。そのうえで、続けられそうなことを選んでください。
Q4. 当てはまる症状が多いのですが、大丈夫でしょうか?
不調のサインとして挙げたものは、東洋医学の考え方にもとづくもので、診断の基準ではありません。似た症状は他の原因でも起こります。気になる症状が続く場合や、日常生活に支障がある場合は、「年齢だから」と決めつけず、医療機関でご相談ください。
※本記事は、東洋医学の古典に記された考え方をご紹介するものです。現代医学の診断・治療に代わるものではありません。
※気になる症状が続く場合は、医療機関にご相談ください。

