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マグネシウムと美容の関係とは?美容薬剤師が語る、内側から整えるという考え方

#インナーケア#ミネラル#美容習慣

「完璧」より、「ちょっとマシ」を。− こんにちは。美容薬剤師 佑(タスク)です。

「スキンケアは頑張っているのに、なんだか調子が出ない」。

そんなとき、見落とされがちなのが“内側”の土台です。この記事では、その土台のひとつであるマグネシウムという栄養素について、国が認めた表示の範囲で、正直にお話しします。

先に結論をお伝えします。

マグネシウムは、肌に「効く」と約束できる成分ではありません。

ただ、体の中で数多くの働きに関わる必須ミネラルであり、そして現代の日本人に不足しがちな栄養素です。

だから「肌のために」ではなく、「毎日の自分を支えるために、足りていないものを整える」。

その一つとして知っておく価値がある。それが、薬剤師としての正直な立ち位置です。

そもそも、マグネシウムとは?

マグネシウムは、カルシウムやカリウムと同じ「ミネラル」の一種で、人の体に欠かせない必須ミネラルです。体内では約50〜60%が骨に存在し、残りは筋肉や神経などに分布しています。

特徴的なのは、その働きの幅広さです。

マグネシウムは、体内にある300種類以上の酵素の働きに関わっているとされ、エネルギーをつくり出す仕組みや、筋肉・神経の調整など、生命を維持するさまざまな場面で使われています。

いわば、体という工場を動かすための〝潤滑油〟のような存在です。

まず、栄養機能食品として認められている表示を、そのまま引用します。ここが、公的に認められた唯一の“言い切れること”だからです。

マグネシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。マグネシウムは、多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つのに必要な栄養素です。

この記事でお伝えできる「マグネシウムの働き」は、基本的にこの範囲です。これ以上の効果を約束する情報には、少し慎重になってください。

「マグネシウムで美肌になる」とは言えない理由

ここが、この記事でいちばん正直にお伝えしたいところです。

インターネットで検索すると、「マグネシウムで肌がきれいになる」、「むくみが取れる」といった情報を見かけることがあります。

しかし、マグネシウムは栄養機能食品として「骨や歯の形成」、「体内酵素の働きとエネルギー産生」、「血液循環を正常に保つ」ことに必要な栄養素、という表示までが認められているもので、肌への美容効果を直接うたえる成分ではありません。

では、なぜ「美容とマグネシウム」を話題にするのか。

それは、肌もまた体の一部であり、その体は日々の栄養の上に成り立っているからです。

特定の成分が肌に効く、という発想ではなく、体全体の土台となる栄養が足りているか。その土台の一つとしてマグネシウムを捉える ─ これが、遠回りに見えて、いちばん誠実な考え方だと私は思っています。

「これを摂れば肌が変わる」ではなく、「足りていないものを、まず整える」。

美容を、足し算ではなく引き算と土台から考える。そういう視点です。

実は、多くの日本人が「不足気味」という現実

マグネシウムを話題にする理由は、もうひとつあります。データの上で、現代の日本人に不足しがちな栄養素だからです。

国が示す摂取の基準と、実際の摂取量を並べてみます。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1日のマグネシウム推奨量を、成人男性でおよそ330〜380mg、成人女性でおよそ280〜290mg(年齢によって幅があります)と設定しています。

一方、実際にどれくらい摂れているか。「国民健康・栄養調査(令和元年)」の結果では、20歳以上の平均摂取量は男性で約261mg、女性で約235mgでした。

つまり、推奨量に対して、男女とも数十mgほど足りていない計算になります。

これは「一般的な食事をしていれば大きな欠乏症の心配は少ない」とされる一方で、基準には届いていないという、多くの人に当てはまる状態です。

なぜ不足しやすいのか。

マグネシウムは精製・加工の過程で失われやすく、現代の食生活では意識しないと摂りにくいと言われています。

特別な不摂生をしているわけではないのに、なんとなく足りない」。マグネシウムは、そういう栄養素なのです。

マグネシウムは、どんな食べ物に多い?

不足しがちと聞くと補いたくなりますが、栄養の基本は、やはり「食事」からとなります。

マグネシウムは、次のような食品に多く含まれています。

穀類(玄米、雑穀、全粒粉のパンなど)、豆類(大豆、納豆、豆腐など)、種実類(アーモンドなどのナッツ、ごま)、海藻類(わかめ、ひじき、あおさなど)、そして魚介類。

こうして見ると、「和食」に自然と含まれている顔ぶれです。

ごはんを玄米や雑穀入りにする、味噌汁にわかめを入れる、間食をナッツにする ─ 特別なことをしなくても、選び方を少し変えるだけで、マグネシウムは積み増せます。

まずはここからが王道です。

それでも足りないとき、という選択肢

とはいえ、毎日完璧な食事を続けるのは、簡単ではありません。忙しい日も、食欲のない日もあります。

食事で十分に摂りきれないとき、栄養機能食品やサプリメントで補うのは、選択肢の一つです。ここで、薬剤師として一つだけ、大切な注意をお伝えします。

マグネシウムは、通常の食事から摂りすぎることはほとんどありません。余った分は尿から排泄されるためです。

しかし、サプリメントやマグネシウムを含む「にがり」などから一度に多く摂ると、おなかがゆるくなる(軟便・下痢)ことがあります。

これはマグネシウムの性質によるもので、栄養機能食品の注意書きにも、次のように記載されています。

本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。多量に摂取すると軟便(下痢)になることがあります。1日の摂取目安量を守ってください。乳幼児・小児は本品の摂取を避けてください。

「たくさん摂れば良い」ものではない、というのがポイントです。

1日の目安量を守り、こまめに補う。そして腎臓に不安のある方や、お薬を服用中の方は、自己判断で始める前に、かかりつけの医師・薬剤師に相談してください。ここは、譲れないところです。

おうち美容の考え方 ── 外側と、内側と

私が「おうち美容」でお伝えしたいのは、完璧を目指すことではありません。

肌に塗るスキンケアは、外側からのアプローチです。それはとても大切な一方で、毎日を支えているのは外側だけではありません。

日々の栄養という内側の土台があって、その上に成り立っています。

マグネシウムは、その土台を整えるための、ささやかな一手です。

「これで肌が変わる」と期待するものではなく、「足りていないものを、無理のない範囲で整えていく」。外側のケアと、内側の土台。その両方を、ちょっとずつ。

それが、昨日より「ちょっとマシ」な今日の積み重ねになると、私は考えています。

なお、当店では「飲むスキンケア」という考え方から、いつもの飲み物に数滴足すタイプの液体マグネシウム PharMg+(ファルマグプラス)をご用意しています。

興味のある方はぜひご覧ください。


【出典・参考】
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」
消費者庁 食品表示基準(栄養機能食品の表示に関する基準)
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 -「健康食品」の安全性・有効性情報


※本記事は、マグネシウムという栄養素に関する一般的な情報であり、特定の商品の効果・効能を保証するものではありません。
※栄養機能食品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
※体調や持病に不安のある方、お薬を服用中の方は、医師・薬剤師にご相談ください。

この記事の著者

美容薬剤師 佑(タスク)

ずっと劣等感の中にいた自分が、誰かをインスパイアできる存在になれたら ── それが、私の生きがいです。
「完璧」より、「ちょっとマシ」を。
毎日積み重ねるために、おうち美容アイテム(化粧品)を誠実に並べています。
 
【主な履歴】
・元・調剤薬局の経営者(バイアウト済)
・美容薬剤師協会の設立メンバー
・コスメトロジー(化粧品学)の監修
・大手企業で新規事業の開発

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