ビタミンCは高濃度ほどいい?濃度より先に見たい3つのこと

「完璧」より、「ちょっとマシ」を。− こんにちは。美容薬剤師 佑(タスク)です。
「ビタミンC美容液は、やっぱり濃度が高いほうがいいのかな?」
そう考えながら、スマートフォンで商品を探したことはありませんか。
SNSで「劇的に変わった」という投稿を見て、自分の肌と比べ、なんとなく焦ってしまう。
その気持ちのまま、より高い数字の商品を選ぼうとしている方に、先にお伝えしたいことがあります。
先に、結論をお伝えします
ビタミンC美容液は、単純に「濃度が高いほど良い」とはいえません。
濃度の数字より先に見ていただきたいのは、次の3つです。
- 肌が受け取れる量には、上限があると考えられている
- 濃度が高くなるほど、肌への負担も大きくなりやすい
- ボトルの中に、今どのくらい良い状態のビタミンCが残っているか
このうち、特に語られることが少ないのが「3つ目」です。
しかし、毎日の使い心地や、製品を最後まで無理なく使えるかどうかを左右するのは、意外とこの部分ではないかと私は考えています。
順番にご案内します。
そもそも「高濃度」に、決まった定義はありません
まず、少し身も蓋もない話から始めます。
化粧品の世界には、「何%以上なら高濃度と呼ぶ」という公的な基準はありません。
5%を「高濃度」と表現する製品もあれば、20%を超える製品もあります。同じ「高濃度」という言葉でも、指している濃度は製品によって異なるのです。
さらに、純粋ビタミンCであるアスコルビン酸と、ビタミンC誘導体とでは、表示されている数字の意味も異なります。
ビタミンC誘導体は、ビタミンCに別の成分を結びつけたものです。そのため、「○%配合」と書かれていても、実際に含まれるビタミンC部分の割合は、誘導体の種類によって変わります。
つまり、純粋ビタミンCの○%と、ビタミンC誘導体の○%は、単純に横並びで比べることができません。
これは、ぜひ覚えておいていただきたいポイントです。
純粋ビタミンCとビタミンC誘導体の違いについては、別の記事「純粋ビタミンCとは?ビタミンC誘導体との違い」で詳しくご案内しています。
肌に届く量には、頭打ちがあると考えられています
では、濃度を上げれば上げるほど、その分だけ多くのビタミンCが肌に届くのでしょうか。
この点について、よく引用される研究があります。
2001年に報告された、ブタの皮膚を使った経皮吸収の実験です。この報告では、アスコルビン酸の濃度を上げていったところ、20%付近で皮膚への吸収が頭打ちになったとされています。また、皮膚へ届かせるためには、酸性側の条件が必要だったことも示されています【1】。
ただし、この研究結果は慎重に受け取る必要があります。
これは、動物の皮膚を使って行われた2001年の実験です。人の肌でも、まったく同じ結果になると証明されたわけではありません。
また、この研究だけを根拠に、「だから○%が正解」と決めることもできません。
この報告から読み取れるのは、もっとシンプルなことです。
濃度を上げ続けても、肌に届く量が同じ割合で増え続けるとは限らない。
まずは、それだけ理解しておけば十分だと思います。
飲むビタミンCでも、「一度に大量にとる」より、「何回かに分けてとる」という考え方があります。
塗るビタミンCも同じとは限りませんが、一度に高濃度のものを使うことより、無理なく続けられる製品を選ぶことのほうが、実際のスキンケアでは大切です。
濃度が高くなるほど、肌への負担も大きくなりやすい
2つ目は、肌への負担です。
純粋ビタミンCであるアスコルビン酸は、酸性の性質を持っています。
先ほどご紹介した研究でも、皮膚に届かせるためには酸性側の条件が必要だったとされています。
一方で、酸性が強い製品や高濃度の製品は、人によって刺激を感じやすくなることがあります。
ただし、「ピリピリするから、効いている証拠」というわけではありません。
反対に、一度ピリピリしただけで、「自分にはビタミンCが合わない」と決める必要もありません。
刺激の感じ方には、さまざまな要素が関係します。
- ビタミンCの濃度
- 製品のpH
- その日の肌の状態
- 使用する量
- 一緒に使っている化粧品
- スキンケアを重ねる順番
そのため、原因を一つだけに決めることは難しいのです。
ビタミンCを使ったときの乾燥感やピリピリ感については、別の記事「ビタミンCは乾く?ピリピリする?」で詳しくご案内しています。
いちばん語られないこと ──「今、何が残っているか」
そして3つ目。ここが、この記事で最もお伝えしたいことです。
アスコルビン酸は、水溶液の中では熱や光などの影響を受けやすく、長期間にわたって安定した状態を保つことが難しい成分とされています【2】。
空気に触れたり、光が当たったり、時間が経過したりすることで、少しずつ状態が変わっていきます。
つまり、パッケージに書かれている濃度は、基本的には製品が作られた時点での情報です。
開封して洗面台に置き、毎日ふたを開け閉めしながら1か月使ったあとも、開封時とまったく同じ状態が保たれているとは限りません。
例えば、
- 20%と表示された、開封してから時間が経った美容液
- 10%と表示された、開けたばかりの美容液
この2つのうち、どちらが今日の肌にとって使いやすいかは、濃度の数字だけでは判断できません。
だから私は、濃度の数字を追いかける前に、「良い状態のうちに、最後まで使い切れるか」を見ていただきたいと思っています。
確認したいのは、次のような点です。
- 容量は多すぎないか
- 開封後の使用期限は分かりやすいか
- 保管方法が指定されているか
- 毎日の使用量で、期限内に使い切れそうか
地味に見えるポイントですが、実際に使ううえでは、とても大切です。
「劇的に変わった」という投稿を見ても、焦らなくていい
少しだけ、別の話をさせてください。
SNSを開くと、強い言葉がたくさん並んでいます。
「浸透力○倍」、「圧倒的」、「使う前と使ったあとで、こんなに違う」─
数字や断定的な表現は目を引きます。私自身、そうした投稿を見て心が動くことがあります。
けれど、化粧品にできることには、法律上も一定の範囲があります。
例えば、化粧品で表現できる主な働きには、次のようなものがあります。
- 肌にうるおいを与える
- 肌のキメを整える
- 肌を乾燥から守る
- 肌をすこやかに保つ
その範囲を大きく超える変化を約束する表現は、慎重に受け取る必要があります。
もちろん、「その投稿はすべて嘘だ」という話ではありません。
ただ、強い表現や誇張を取り除いたあとに何が残るのかを考えて選んだほうが、長い目で見ると後悔しにくいと思います。
ほかの人の肌と比べて、焦ってしまう夜があってもいいのです。
ただ、その焦りのまま商品をカートに入れる前に、一度だけ立ち止まってみてください。
では、今日からどうすればいいのか
長くなりました。
今日の「ちょっとマシ」を、一つだけ持ち帰ってください。
ビタミンC美容液を選ぶときは、パッケージに書かれた濃度より先に、容量と使用期限を確認する。
それだけです。
数字の大きさよりも、その1本を良い状態のうちに使い切れるかどうか。
そこを見るようになると、商品選びは少し楽になります。「何を選べばいいのか分からない」という霧も、少しずつ晴れていきます。
そして、今使っているビタミンC美容液があるなら、新しいものを買い足す前に、まずは今の1本を使い切る。
多くの場合、それが最も確実で、無駄の少ない選択です。
Dr.PHARMACYでの、私たちの答え
ここからは、選択肢の一つとして、Dr.PHARMACYの商品を2点ご紹介します。
1.The C Bright Shot

The C Bright Shot は、純粋ビタミンCを使用した美容液です。
この製品で大切にしたのは、この記事の3つ目でお伝えした「使い始めるときの状態」です。
純粋ビタミンCは、水に溶かした状態では変化しやすいため、パウダーと美容液を分けています。初めて使用する直前に、一度だけ混ぜていただく設計です。
混ぜたての状態から使い始めていただくことを目的としています。
混合後の使用期限は、箱の表示では30日以内です。ただし、当店では、より良い状態でお使いいただくために10日以内を目安での使用をおすすめしています。
少し厳しめのご案内ですが、鮮度を優先した考え方です。
保管は、冷蔵庫などの冷所で行ってください。洗顔後、最初のスキンケアとしてお使いいただけます。朝と夜のどちらでも使用できます。
Shiny C Serum

「肌の乾燥が気になる」、「肌の状態がゆらぎやすい」という方には、ビタミンC誘導体を配合した Shiny C Serum という選択肢もあります。
価格は5,940円(税込)、内容量は50mLです。
APPS、TPNa、ヒアルロン酸Na、リピジュア®を配合し、化粧水と美容液の工程を1本にまとめています。
「毎日の肌の調子を、シンプルに支える1本」として、おすすめのアイテムです。
Shiny C Serumには、初回購入時の全額返金保証があります。詳しい条件は商品ページでご確認ください。
どちらの商品ページにも、濃度の数字を大きくは掲載していません。
数字を大きく見せれば、強い商品に見えることは分かっています。
それでも私たちは、濃度の高さだけではなく、製品がどのような考え方で設計されているのかを知ったうえで選んでいただきたいと思っています。
「完璧」より、「ちょっとマシ」を。
まずは、今日使っている1本を、良い状態のうちに使い切ることから始めてみてください。
よくある質問
Q1. ビタミンC美容液は、濃度が高いものを選べばいいのでしょうか
濃度が高いほど良い、という単純な関係ではありません。研究では、濃度を上げても皮膚への吸収量が一定の濃度で頭打ちになったという報告があります。一方で、濃度が高くなるほど、肌への刺激や乾燥感を感じやすくなる可能性もあります。感じ方には個人差があるため、数字の大きさだけで判断せず、肌に無理なく使えるか、良い状態のうちに使い切れる容量かを確認することをおすすめします。
Q2. 「高濃度」とは、何%以上を指しますか
化粧品には、「何%以上を高濃度と呼ぶ」という公的な定義はありません。同じ「高濃度」という表現でも、実際の配合濃度は製品によって異なります。そのため、「高濃度」という言葉だけで製品を比較することは難しいのが実際のところです。
Q3. 純粋ビタミンCとビタミンC誘導体の「○%」は、同じ意味ですか
同じ意味ではありません。ビタミンC誘導体は、ビタミンCに別の成分を結びつけたものです。そのため、表示された配合率のうち、ビタミンCに相当する部分の割合は、誘導体の種類によって異なります。純粋ビタミンCの配合率と、ビタミンC誘導体の配合率を、そのまま横並びで比較することはできません。
Q4. 開封してから時間が経つと、美容液の濃度も変わるのでしょうか
純粋ビタミンCであるアスコルビン酸は、水溶液中では熱や光などの影響を受けやすく、時間の経過とともに状態が変化する可能性があります。ただし、実際にどの程度変化するかは、製品の処方、容器、保管方法などによって異なります。商品に記載された使用期限と保管方法を守り、開封後はなるべく早めに使い切ることをおすすめします。
【出典・参考】
1.Pinnell SR, et al. Topical L-Ascorbic Acid: Percutaneous Absorption Studies. Dermatologic Surgery. 2001;27(2):137-142. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11207686/
2.アスコルビン酸の基本情報・配合目的・安全性|化粧品成分オンライン https://cosmetic-ingredients.org/antioxidants/213/
※本記事は、スキンケアに関する一般的な情報であり、特定の効果・効能を保証するものではありません。 ※お肌に異常が生じた際は、ご使用を中止し、皮膚科専門医等にご相談ください。
